OSAMU GOODS STORY

Vol.04

MAKING OF OSAMU GOODS

Osamu Goods go to Hawai

ハワイが好きで何度も行くうち、ハワイでオサムグッズの写真を撮ってみようかなと、できたら写真集に仕立ててしまおうかと、ほんの思いつきで、できあがった本がOsamu Goods go to Hawaii(1989年刊)でした。

素人カメラマンのぼくの指導と、編集デザイン兼カメラマンを努めてくれたのは、先輩の新谷雅弘氏(当時、雑誌オリーブのアートディレクター)で、2人で半分ずつ撮影しました。
ぼくは仕事も半分で、泳いだり買い物などでサボって、気がむくとファインダーをのぞくといった名カメラマンなのでしたが、先輩のほうは朝早くから、夜になっても愛用のライカを首から離さず。写真が楽しくてしょうがないという小学生な感じで、もしかしたら寝てる時もカメラをぶら下げているのではないか?というほどの集中力でした。
お陰でカッチリとしてピントがバッチリの写真は先輩の作。上の葉書にも使ったような、ぼくの軽くていい加減な写真という、2タイプが絶妙のバランスで、かの名作?写真集ができあがったようなわけであります。

この犬のTシャツは、今見ると、POPで派手ですよね。でもハワイで女のコが着たら丁度良いのではないかと考えて、ぼくは最初からデザインしていたようなフシがあります。場所もヨットの上で着たらどうだろう?という感じでシャッターを押したような記憶があります。

これはワイキキビーチの近くのヨットハーバーでした。ぼくが勝手ながら停泊中のヨットに、針金のハンガーにかけたTシャツを、引っ掛けようとして前に乗り出し、あやうく海に落っこちそうになったという、決死の一枚にもかかわらず、先輩ディレクターは「ダメだこんなモン」と、この写真を写真集には使ってはくれませんでした。
なので自分で、オサムグッズの暑中見舞い葉書にデザインしてみたのがこれです。
ぼくには(個人的に)思い出の、命がけの写真だったのです。