collectable book
OSAMU GOODS STYLE
日本のキャラクターグッズの原点ともいえる「オサムグッズ」。1万点を超えるその作品の中から、原田治氏自身が選んだ200点を紹介した幻の作品集(2005年刊)の待望の復刊です。初版発行後、あらたに執筆された作品エッセイを追加収録した増補改訂の決定版です。
OSAMU GOODS STYLE (増補改訂版)
著者:原田治
出版社:パイインターナショナル
発売日:2021/06/14
ISBN:978-4-7562-5502-0 C0071
定価:本体2800円+税
オサムグッズで一番種類が多く、沢山つくったものは、多分ノートブックなんじゃないかなと思います。
今では考えられない流行でしたが、ノートの表紙にキャラクターやイラストを描いたものがブームになったことがありました。自分で言うのもヘンですが、そのさきがけとなったのがオサムグッズだったらしいのです。
ぼく自身では、グラフィック(平面)デザインが好きなので、このアイテムは楽しんでアレコレ作っていたんですよ。さらにタイポグラフィー(文字の書体)も好きなため、仕事というよりは、ほとんど趣味に近い感じで文字選びをやったり、レイアウトをしたりしていたのです。
このノートでは大学ノートのデザインがベースになっているので、ちょっと堅苦しい、事務用品的な文字(ゴシック体といいます)を強調して使っていますね。そしてデザインとキャラクターに差異をつけるため、ジルちゃんのTシャツの文字は、わざと手描きでラフな感じにしてあります。全体としてみた時に文字の種類にヴァライティがあると、元気の良い感じが出ます。
このノートは色を含め、いま見ると、元気が良すぎていささか派手でしたね。これでは学校の教室では目立ち過ぎて、持ってはゆけなかったことでしょう。それでも持っていって、先生に叱られた人もいたかも知れません、今さら遅いですがスイマセン。
それにしてもあの頃の女学生は、驚くほどノートを沢山買って、使い分けていたわ けですから、今より勉強熱心だったということなのかな。
もっともこれからは、ノートなんか使わず、すべてパソコンでという時代になるわけですから、紙に印刷したノートブックは、色や柄、手ざわりなどが、やがて懐かしいモノへと変わってゆくことでしょう、それぞれの思い出とともにね。