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OSAMU GOODS TRIBUTE

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進行役 石井志津男(以下石井)ーーー「こんにちは。トークセッションに来ていただきまして、どうもありがとうございます。まず最初に伊藤さんをご紹介いたします。伊藤さんはグルービジョンズというデザイン事務所の代表を務めておられ、1997年に京都で活動開始、主なお仕事はグラフィックデザインやPV制作ですよね。ピチカートファイブのステージのデザインで注目を集め、東京に拠点を移して更に精力的に活動され、100パーセントチョコレートカフェ(株式会社 明治)のアートディレクションやデザインを担当し、ぼくの仕事に近い感じで言えば、リップスライムのアルバムデザインなどもやっておられます。又、原田治さん主宰のイラストレーションの学校パレットクラブでも講師を担当されています。」

「Groovisions」伊藤弘(以下伊藤)ーーー「皆さん、よろしくお願いします」

石井ーーー原田さんの紹介はいらないですよね(笑」

原田治(以下原田)ーーー「石井さんのことをぼくが紹介しますね。1970年代当時、コージー本舗に在籍していた石井さんの発想でオサムグッズが始まったんですよね。オサムグッズの生みの親と言える方です、今はレゲエ・ミュージックのレーベルの代表ですよね。」

進行役 石井ーーー「インディーズですけれど。そうそう、『OSAMU GOODS TRIBUTE』で飾ってあるLPレコードのジャケットデザイン、はい、それ(※1画像参照)原田さんにデザインをやっていただいたのです。オサムグッズに関係ないですけれど。いいでしょ。1980年代後半くらいにお願いして。デザインのギャラを払ってないかもしれない(笑 まぁシャレはその辺りにしておいて…、伊藤さんのキャラクターの代表作はチャッピーですよね、伊藤さんはアナログ以降、コンピューターを使ったデジタル作業。原田さんはアナログ、ペンと筆、ですよね??」

※1

原田ーーー「そうそう。ぼくはアナログ。紙を使った手作業」

伊藤ーーー「コンピューター作業とアナログ作業は、共通項があったり考え方の違いがあったり。原田さんはコンピューターで描かれたことはあるのですか??」

原田ーーー「ないんですよ。コンピューターは、例えば、アレ、イラストレータ(Adobe Illustrator ※)を使うんですよね。」

※アドビシステムズが販売するベクターイメージ編集ソフトウェア(ドローソフト)。イラスト制作は勿論のこと、ロゴタイプや図面、広告、パッケージなどをデザインする描画ツールソフトとして、印刷業界などあらゆる分野で使用されている。

伊藤ーーー「そうなんです。イラストレータを使っての作業はきっちりした感じの線、理路整然、数字で計算してゆく感じに近いです」

原田ーーー「ぼくの原画はデザイナーの人にデータ化して貰うんです、今はね。手描きの原稿をね。PMパッドってイラストレーションを描くためのデザイン用の紙に、コンビニエンスストアでも買えるようなマッキーで描いちゃう。そうすると滲むんですね。それを簡単にスキャンすると滲みが無くなっちゃって味わいが減るので、拡大してスキャニングして貰うんです。滲みをわざと残す。

伊藤ーーー「結構原画は小さいのですか」
原田ーーー「はい、手のひらくらいかな。小さく描いてね。味わい重視」

伊藤ーーー「パソコンだときれいな線しか出ない。一定しか感じで、そこがアナログとの分かれ目かなと思います。コンピュータはきれいになっちゃう。ソフトを使って作業していると線を引くっていうより部品を作っている感じ、コピーペーストで使い回しが何度も出来る。それが良いときもあれば、その分つまらなくなることも。原田さんのは会場の展示物を見回しても、同じようで毎回違う。それは大きい。」

原田ーーー「ぼくがね、もう少し若かったらデジタルやると思いますよ。でも、もうね、面倒で(笑 伊藤さんのはトリビュート作品はデジタルですよ。ぼくのキャラクターモチーフを分解してある。あんな風にバラバラに出来るのは(画像参照)、コンピューターならでは、ですよね。」

伊藤ーーー「そうですね、典型的な感じですね」

原田ーーー「ぼくが伊藤さんのチャッピーを最初に見たのはね、鎌倉のカフェ、ディモンシュで。ある日突然チャッピーのマネキンが立ってた。店主の堀内くんに聞いたらグルービジョンズ製だと言う。だから最初はチャッピーがキャラクターだとは思わなかった。それがね、二次元のグラフィック・デザインになるといくらでも増幅される。いろいろ、男になったり女になったり。面白い発想だなぁって思った。新しい感じがしたのね。」

伊藤ーーー「そうですね。新しい世界ですけれど、発想的には着せ替え人形的な。置き換えてみたんです。そういった遊びって古典的ですけれど、デザイナー的な面白さがあるのかなとも思います。絵を描くというよりも、デザイナーの仕事ですね」

原田ーーー「うん、分かるな、それは。ぼくも絵を描くときは白黒の線だけだけど、グッズを企画するときはそこにデザイン作業が入る。キャラクターの原案は同じものを使って、様々なパターンで色を付けたり、レイアウトで変えてみたり。デザイナーの気持ちだね。
イラストレーターというよりもデザイナーという気持ちが強い。」

伊藤ーーー「そうですよね。同じイラストレーターの人でも絵描きに近い人と、デザイン思考の強い人と、そのどっちも持ってる人もいると思うんですけど、原田先生はどちらもあるタイプかなと思います。」

原田ーーー「先生って言わないでよ(笑」
伊藤ーーー「あ、(笑 ついつい言っちゃうんですね。同じイラストレーターでも考え方は随分違ったりしますよね。」

Groovisionsの伊藤さんが制作されたトリビュート作品(画像中央)

 

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