1970年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した「OSAMUGOODS(オサムグッズ)」の生みの親、原田治(1946–2016)。
50〜60年代のアメリカのコミックやTVアニメ、ポップアートなどから影響を受けたイラストレーション―とりわけ、簡潔な描線と爽やかな色彩で描かれたキャラクターたちは、その後の日本の“かわいい”文化に多大な影響を与えました。没後初の全国巡回展となる本展では、イラストレーターとして活動するきっかけとなった、1970年代「an・an」の仕事をはじめとして、広告・出版・各種グッズなど多分野にわたる作品を中心に、幼少期~20代前半の初期資料や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料も交えて展示し、時代を超えて愛される、原田治の全貌に迫ります。
高知県高知市の一大繁華街や観光の中心地である「はりまや橋」のすぐ近くに横山隆一記念まんが館が入る『高知市文化プラザかるぽーと』が建っています。とさでん交通の路面電車が自動車の間を悠然と走り、のんびりした気分を誘います。1992年より全国の高校漫画サークル日本一を決定する「全国高等学校漫画選手権大会〜まんが甲子園〜」が行われている場所でもあります(2020年はコロナ禍により中止)。ちなみに高知県出身の漫画家は実に多く(JET・中平正彦・西原理恵子・山田章博・横山隆一・はらたいら・やなせたかし・青柳裕介・黒鉄ヒロシ・徳弘正也・弓月光・窪之内英策…)、高知市や県にとって漫画は貴重な文化資源となっています。
高知市文化プラザかるぽーと内『横山隆一記念まんが館』で開催中の『原田治 展「かわいい」の発見 Osamu Harada: Finding “KAWAII”』は入口が2つあります。混雑を避けるため、写真手前大型バナーは展覧会会場用、奥の大型バナーはミュージアムグッズ「GOODS SHOP」売り場へ繋がっており、展覧会チケットの半券チェックや新型コロナウイルス感染対策を万全にするため、『GOODS SHOP』専用スタッフがお待ちしております。
感染対策
『原田治 展 「かわいい」の発見 Osamu Harada: Finding “KAWAII”』は5階のまんが館企画展示室で行われておりますが、まずは3階のまんが館全体の入口で新型コロナウイルス感染対策のためのチェックを受けていただきます。大変ご面倒ですが来場者皆さまのご協力を何卒よろしくお願いいたします。
横山隆一記念まんが館について
高知市名誉市民であり、日本の漫画家・アニメーターとして初めて文化功労者となった漫画家横山隆一氏を記念したまんが館です。横山隆一氏の代表作『フクちゃん』をテーマに、のぞき穴やだまし絵などの仕掛けが施されたコーナーが充実しています。隆一といえばフクちゃん、と呼ばれた当時の昭和風情がミニチュアなどで精巧に再現されています。アトリエの再現横山隆一氏の珍コレクションの展示など、遊び心満載。少年のような心を持ち続けた横山隆一氏がたくさんの各界の友人との交流を重ね、たくさんの趣味や遊びに熱中し、2001年に92年の生涯を閉じるまでの全てが詰まっていると言っても過言ではないでしょう。「まんが王国・土佐」の魅力いっぱいで来場者を飽きさせることはありません。横山隆一氏が率いたおとぎプロダクション製作のアニメーション上映も随時行われています。
ネオンサインを通って会場に
ミュージアムグッズ「GOODS SHOP」売り場を守ってくださるスタッフの方々をジャックのサイン(3階まんが館受付奥)の前でパシャリ。期間中通して、明るく元気いっぱいに『原田治 展 「かわいい」の発見 Osamu Harada: Finding “KAWAII”』来場者の方々をお迎えいたします。
まんが館3階受付奥に進むとジャックとドッグのサインの上に吊るされている『魚々タワー』にびっくりすることでしょう。横山隆一氏のデザインによる約330匹のユニークな魚たちが空間を彩る全長9メートルのオブジェ。9:00〜17:00までの毎時00分には、タケカワユキヒデの音楽と照明による演出で、楽しい海の世界へ誘います。
比べて観てみよう。横山隆一と原田治の共通点
5階企画展示室に入る前に注目。『『原田治 展 「かわいい」の発見 Osamu Harada: Finding “KAWAII”』展覧会場の前に、横山隆一氏と原田治さんの関連や関係性を楽しめる展示があります。これは見逃さないで。原田治さんが生涯愛した劇作家であり俳人の久保田万太郎の似顔絵は横山隆一氏も描いており、崎陽軒のシウマイの箱に入ったしょう油入れ「ひょうちゃん」の初代を担当していたのは横山隆一氏(ひょうちゃんの名付け親)で、2代目は原田治さんというわけです。2人のクリエイターの共通項を知った上で展示物を眺めると又感激が広がることでしょう。
展覧会が始まります
5階、企画展示室。ジルのサインが『『原田治 展 「かわいい」の発見 Osamu Harada: Finding “KAWAII”』』の入口の目印となっています。撮影しても良い場所と著作権上お断りをしている場所、新型コロナウイルス感染対策のためのご協力などを受付スタッフが説明いたします。
平凡出版(現マガジンハウス)の雑誌ananにおいて、盟友のペーター佐藤さんと一緒に担当していた情報ページ。イラストレーションの魅力が溢れ、レタリングによるロゴデザインなど見逃せないポイントがいっぱい。
当時流行だったアメリカニューヨーク発のプッシュピンスタジオ調でありながら、そこに原田治さんが子どもの頃から培った東京下町風情や江戸っ子感覚が加わり、独特の世界が生まれました。当代きっての人気イラストレーターになってゆくセンスが全く古びていないことに驚く展示コーナーです。
これは人気イラストレーターとして地位を確立し、OSAMUGOODS全盛の頃に、マガジンハウスHanakoで担当していた挿絵とコーナータイトル。単なる和洋折衷というよりもモダンなセンスで見事に歌舞伎の新しい魅力を伝えている貴重なレタリング作。1つ1つが歌舞伎の小道具でもあります。江戸小物に通じる粋さが実に素晴らしい。
- 会 期
- 2022年1月15日(土)から 3月6日(日)まで
- 休 館 日
- 毎週月曜日(祝日休日は開館)
- 入 場 時 間
- 午前9時00分から午後6時まで(入場の受付は17:30まで)
- 会 場
- 横山隆一記念まんが館 企画展示室
- 入 場 料
- 一般:1,000円、大学生・専門学校800円、中・高校生600円、小学生以下300円
※3歳未満は無料
※65歳以上の方、及び身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、
戦疾病者手帳及び被爆者健康手帳所持者とその介護者(1名)は、割引料金(半額)でご覧いただけます。
※横山隆一記念まんが館常設展示を特別割引(一般200円)にてご覧いただけます。
- 主 催
- 公益財団法人文化振興事業団 横山隆一記念まんが館、KUTVテレビ高知
- 後 援
- 高知新聞社、朝日新聞高知総局、毎日新聞高知支局、読売新聞高知支局、エフエム高知、KCB高知ケーブルテレビ、
(公財)高知勤労者福祉サービスセンター
- 協 力
- コージー本舗、トムズボックス、パレットクラブ
- 企 画 協 力
- 世田谷文学館
- 企 画 制 作
- コスモマーチャンダイズィング
- 会 場 設 計
- 五十嵐瑠衣
- アートディレクター
- 服部一成
※新型コロナウイルス感染症対策へのご協力をお願いしております。
ご来館前に、最新情報や詳細をホームページにてご確認ください。
横山隆一記念まんが館
企画展示室 |
住 所 |
〒781-9529 高知県高知市九反田2-1
高知市文化プラザかるぽーと内
横山隆一記念まんが館 企画展示室 |
T E L |
088-883-5029 |
開 館 時 間 |
午前9時00分~午後6時 |
休 館 日 |
毎週月休館(祝日・振替休日の場合は開館) |