NEWS –ARCHIVES–

OSAMUGOODS NEWS

OSAMU GOODS TRIBUTE TALK SESSION   Report Vol.4

前のページ
1
2

石井さんーーー「(会場に向かって)なんか、他にありませんか~~」

女性客Aーーー「はい、いいでしょうか」

石井さんーーー「どうぞどうぞ」

女性客Aーーー「私が中学生くらいのときに(会場のインタビュースペースの後ろの壁面を指差し)、あの猫ちゃんの、オサムグッズの袋を持ってて、お友だちも皆それぞれ違うキャラクターの袋を持ってて…」

原田ーーー「布の袋、ですか」

女性客Aーーー「はい、そうです。それでどのキャラクターを持ってるかで、その子と友だちになろうかなぁ、なんて決めていて(笑 あの子は犬を持っているから、猫を持っている私は友だちになれるかなぁなんて(笑 原田さんはご自分でお気に入りのキャラクターはありますか??」

原田ーーー「え~~と、あんまりないですねぇ(笑」

石井さんーーー「はーい、ぼくはこう見てるとね、犬と猫だったら、猫の方が可愛いと思う(笑」

会場ーーー「大笑」

石井さんーーー「どっちも可愛いですよ~~(笑」

原田ーーー「仕事でやってく内にだんだんそういう風には考えなくなっていきますね。自分でやってるものを客体化するんですよ。」

女性客Aーーー「今後は原田さんが又グッズを作ろうとかはないんですか?」

原田ーーー「もう絶対ないです(笑 15年くらい前に引退しましたから(笑」

女性客Aーーー「もう、やり切った感が…」

原田ーーー「時代が変わったなって感じですね、デジタルの時代ですね、だからぼくはもう違うなって感じですね」

女性客Aーーー「じゃ、デジタルをやってみようかな、移行しようかなとは思わないんですか?」

原田ーーー「やりたくても出来ないですからね(笑 難しくて(大笑 で、最初の頃はコツコツ趣味の延長のような形でやってて、やれ単価が高いだの言われて、それでもメゲずに好きなことをやってたんですけども、オサムグッズ止めて、しばらくしたらドーナツの方がすごくなっちゃって、今までやってきたのは、じゃあ、何なんだってなってね…」

伊藤ーーー「広告代理店的な方法で…」

原田ーーー「そう、代理店のね。全然違う作り方してて、大量生産大量消費というのはこういうものなのか、ってね…」

石井さんーーー「ま、それでもあれですよね、アメリカンファーマシーなんかで見てていいなって憧れてたアメリカの日用品も大量生産、マスプロダクトだっていう、ね。」

原田ーーー「そうですね、そうそう」

石井さんーーー「アメリカンファーマシーで見てたときは、店頭個数も少ないし、ぼくらにとっては特別なものでしたけれど、後ろを見れば大量生産でしたね」

原田ーーー「ミスタードーナツの景品類は正にそう。景品だし個性がそれほどなくて良いというもの。デザインに凝ってもしょうがない。」

石井さんーーー「(会場に向かって)はい、次の方、どうぞどうぞ」

女性客Bーーー「はい、今日お話しをお伺い出来てとても嬉しいのですが、あの、サイトの方で書かれている、あの、ブログの『原田治ノート』、あの、いろいろと…」

原田ーーー「いろいろ問題がありますからね(笑」

女性客B・会場ーーー「大爆笑」

女性客Bーーー「いえいえ、とんでもない(笑 あの~、お考えとか暮らしとか、いろいろなセンスを伺うことが出来て嬉しいのですが、どうしても本で読みたくって、なかなか本を作るというのも難しいと思うのですが、(ブログ『原田治ノート』)の出版のご予定などはないのでしょうか?」

原田ーーー「今、出版不況なんでね、皆んな(新刊の企画を)怖がって(笑 難しいんですよね。又、あのぼくのブログは本にするとか考えはなしで始めたものですから、割といい加減に書いてますし、本にするのは難しいかなぁ」

女性客Bーーー「そこが又個性的で面白いと思います」

伊藤ーーー「まぁ確かにブログならではの面白みっていうのはあると思いますね」

原田ーーー「そうですね、あの、ログとかで反応が分かるってのが面白いですよね。ネットの時代ですね」

伊藤ーーー「炎上したりしてるんですか(笑 例のオリンピックのロゴのことですとかそれに絡む著作権問題ですとか」

原田ーーー「(笑 この間はね、4~5日前まではね、その件で炎上(笑 してましたよ(笑 」

伊藤・会場ーーー「大爆笑」

原田ーーー「著作権のことは、書いたときはいつも反応くらいだったんですけれど、ログアナライザーを見てると4~5日前に、やはり多摩美の後輩らしいんですけどね、Twitterやってる人が凄い数のフォロワーがいて、その人がぼくが書いたその問題点への考察を褒めて書いてくれたんですよ。それでリンクして貰って、それで4~5日前の23時半くらいにログのグラフを見るとどんどん閲覧数が増えて1万5千件くらいまで一気に伸びて、びっくりしましたね。凄いなって思ってね。まだ下がってないですよ」

伊藤ーーー「炎上中(笑」

原田ーーー「怖いね(笑」

伊藤・会場ーーー「大爆笑」

原田ーーー「自分ではTwitterやろうとは思わないですよ。ブログでもコメント欄付けるとかインタラクティブなことは興味はないですね。ぼくのブログを見たくない人は見なくて良いわけですからね。あんまり公表しようかなとかも考えてなかったから、だからああいういい加減なことを書いちゃったんです(笑」

女性客Bーーー「本向きの話題だけより抜いてというのは…」

原田ーーー「ああ、より抜いて、ですか。えとね、前に芸術新潮って雑誌で、美術の話に関しては2年ほど連載をしていましたね。あれは本にしてもいいかなってぼくは思っています。ただ図版がカラーなんで、本にしたら変わっちゃうじゃないかなとも思います。で、きっと売れない(笑 マイナー過ぎるかもしれないですしね」

伊藤ーーー「あれはぼくも本にして欲しいですよね。全部通して読んでみたいです」

原田ーーー「芸術新潮は編集長が変わっちゃって、編集方針とも合わなくなったかなと感じて、ぼくの方から降りちゃったんですよ。芸術じゃもう売れないんですよね。デザイナーとかそういう人の特集やっても全く売れないんです。ブログを本にするのは難しいですね。出版社との関係もありますし…。昔書いたやつはパルコ出版ってところから出したのがあります。『ぼくの美術帖』ってやつ。」

伊藤ーーー「(インタビュースペースの机の上に置かれたみすず書房版を指差して)これですね」

原田ーーー「そうですね、それの元のやつ(※1)。36歳くらいのときに書いたんです。それで忘れていたら、みすず書房の編集の人がどうしても出したいって言って来て、そのまま又再販したんですよ」

(※1)

伊藤ーーー「装丁とか全く違いますが…」

原田ーーー「はい、最初のはぼくが全部装丁したんですよ。(会場のトムズボックス土井さんに声をかけながら)土井さんも持ってるもんね(笑」

土井ーーー「はい、持ってますよ~~(笑」

伊藤ーーー「へぇ~~」

原田ーーー「古本屋さんだからね。ね、土井さん、あれ高いんですよね、初版は?」

土井ーーー「はい、高いですよ!(笑 青いやつですよね」

原田ーーー「5000円くらい、するのかな」

土井ーーー「はい、高いですよ!(笑 青いやつですよね」

伊藤ーーー「原田さん、装丁もいっぱいやってますよね」

原田ーーー「うん、この間ブログにまとめて紹介したりしてました。tumblerに並べてみたら大したことなかったけど(笑」

伊藤ーーー「浅田彰の『逃走論』も。後で原田さんって知ってびっくりしました」

原田ーーー「あれは編集者の松田哲夫さん。昔から知ってて。松田さんはぼくがオサムグッズなんかやってるけれど、その中のデザイン要素が面白いなって思ってくださっていて。だからキャラクターとは別の、デザイン要素だけで自由にやってくれって依頼が来て…。あれは浅田彰さんも気に入ってくださったり…」

伊藤ーーー「あの当時からも初見で凄い力があるっていうか、異様に目立っていました。いや、素晴らしいです」

原田ーーー「それらはtumblerってのに乗っけてありますから、見てくださいね」

前のページ
1
2

関連記事 WEBLOG_原田治ノートより